HACCPは日本語にすると危害分析重要管理点になります。もともとアメリカで宇宙食を製造するときの安全性を確保するために作られた基準です。平成30年6月13日に改正された食品衛生法では、食品に関連する事業者に原則としてHACCPに沿った衛生管理に取り組ことを義務付けています。この基準によって食中毒の発生リスクを最大限に低減することが期待されます。
良い状態を目指して努力する方法とは異なり、発生が危ぶまれる危害を分析することによって、その原因を除去したり、安全なレベルまで低減することを目的としています。HACCPで重要なのは、危害となることがどのようにして発生するのかを明確にすることです。例えば温度管理では何度で何分間温めれば細菌が死滅して食中毒のリスクを下げることができるかを確認します。数値化することで管理が容易になり、確実なリスクコントロールが可能になります。
このように明確な指標が示すことができるようになると、人材への教育もはっきりするため、誰でも同じ品質で加工を行うことができます。食品を扱う上で怖いのが感覚での加工です。色や硬さなどの経験則に従って行われるものは判断に個人差があるため一定の結果を得ることが難しくなります。何が原因で、どうすると回避できるのかを知ることが重要です。
安全で安心な食品を提供するためには、明確な指標を示してそれに従った管理を決められた手順で行うことが大切です。
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